エス技研WordPress専科

WordPressの基本的な使い方から SEOの対応、プラグイン情報、カスタマイズ方法を解説します。


WordPressのコメントスパム対策 3つのプラグイン

      2014/06/26

WordPressのコメントスパム対策

 

コメントスパムとは?

 
コメントスパムとは、WordPressのコメント欄に、記事の内容とは無関係に自動プログラムによって機械的に広告やウィルスサイトへのリンクなどを書き込んでいく迷惑な書き込みのこと、もしくは、その行為です。
 
WordPressは利用者が多くデフォルトの設定のままのユーザも多いため、同じ処理でコメントを機械的に投稿していくことが可能なため、コメントスパムも非常に多くあります。
 
 
それが理由だと思いますが、WordPressのコメントに関するデフォルトの設定は、下記の様になっており、管理者が許可するまでは公開されません。
 
20140212_wp_1
※「設定」-「ディスカッション」で表示される画面です。
 
デフォルトの「すでに承認されたコメントの投稿者のコメントを許可し、それ以外のコメントを承認待ちにする」のチェックが入っている状態を変えていなければ、コメントスパムが投稿直後に公開されることはありません。そのため、サイトの訪問者に迷惑をかけることはありませんので、まだいいのですが、それでもコメントスパムの対応をするのは面倒でしょう。
 
特に、ブログを始めて間がないころは読者も少ないので、「コメントが来ましたよ!」っていう案内がきたからワクワクしてブログを見に行くとスパムだった...
ガックシ....
なんてことも多々あり、非常に残念な気持ちにさせられるものです。
 
 

コメントスパムの対策 2つの方法

 
そんなコメントスパムに対しては、大きく分けて 2つの方法があります。

  • コメントスパムの投稿があってもそれを排除する方法
  • コメントスパムを投稿させにくくする方法

 
 

コメントスパムの投稿があってもそれを排除する方法

  • 管理者の許可があるまで公開しない
  • フィルタを設定し条件にヒットする投稿を排除する

 
 
投稿があってもそれを排除する方法として、「管理者の許可があるまで公開しない」というものがあります。
これは、最初の方に説明をした、デフォルトでチェックが入っている「すでに承認されたコメントの投稿者のコメントを許可し、それ以外のコメントを承認待ちにする」と「コメントの手動承認を必須にする」でコントロールする部分です。
 
投稿があった場合、その都度管理者が内容を確認し「公開する」と判断したもののみ公開するという手続きです。
この方法を使うことで、コメントスパムが公開されて、訪問者に迷惑をかけたり、訪問者にこのサイトは放置されているのでは?と思われることを防ぐことができます。
 
ただ、リアルタイムにコメントが更新されませんので、訪問者同士で議論を深めていくといった使い方ができませんので、リアルタイムにコメントを公開したいニーズを満たすことができません。
 
そこで「フィルタを設定し条件にヒットする投稿を排除する」という対応を行うことになります。
 
WordPressの基本機能で対応を行う場合は、「設定」-「ディスカッション」の項目にある「コメントモデレーション」「コメントブラックリスト」で設定することになります。
「モデレーション」とは「承認」のことで、「コメントモデレーション」に条件を記述するとその条件に合致するものは、すぐには公開されず管理者の承認を待つことになります。
 
20140212_wp_2
20140212_wp_3
 
例えば、「http」「https」を登録しておけば、コメントスパムのほぼすべてに URLが付いていますので、コメントスパムのほとんどを承認待ちにさせることができます。
ただ、普通の訪問者のコメントも URLを書かれているとリアルタイムに公開されませんが...
 
また、これらの設定を細かく対応していけば、もっと厳密にコメントスパムだけを排除できるようになっていきますが、細かく設定していくのはかなり大変です。
次から次から新しいコメントスパムが出てくるわけですから。
 
そんな大変な作業をまとめて対応してくれるプラグインが「Akismet」です。
 
このプラグインは、WordPressをインストールする際に一緒にインストールされるプラグインの一つで、非常に優秀な処理でコメントスパムを排除してくれます。
 
具体的な処理としては、世界中で利用されている「Akismet」から送られてくるコメントスパムの情報を分析し、フィルタの条件を更新していますので、常に最新のフィルタによってコメントスパムを排除していってくれます。
 
「Akismet」の詳しい設定について、このブログではまだ書いていませんので「Akismet」でググって探してください!!
非常にメジャーなプラグインですので、設定方法もいっぱい出てきます。
 
 

コメントスパムを投稿させにくくする方法

 
これまでの対応は、投稿されたコメントスパムをいかにして排除するか、という内容でした。
「Akismet」は非常に優秀なスパム対策プラグインですが、コメントスパムの投稿そのものを止めるものではありませんので、投稿されスパム判定された内容のコメントをチェックし、本当にスパムなのかどうかを判断するのはやはりアナログ的に自分で判断するしかありません。
 
そこで、そもそもコメントスパムを投稿しにくくさせる方法を考えてみよう、というのがこの方法で、下記 3項目あります。

  • コメントフォームを削除する
  • コメント利用を会員制にする
  • CAPTCHAを導入する

   (※ここの「CAPTCHA」は、一般名詞としての「CAPTCHA」です。プラグイン名ではありません。)
 
コメントスパムを投稿させにくくする方法として、その究極なのが「コメントフォームを削除する」という方法です。
コメントフォームがなければ、そもそもコメントを送ることができないためです。
 
続いて、会員登録の仕組みを用意し、会員登録した人だけがコメントを投稿できるようにする方法もあります。
 
ただ、上記 2点は、気軽にコメントをしてもらうことができなくなりますので、デメリットも多くあります。
 
そこで、「CAPTCHAを導入する」という方法です。
「CAPTCHA」とは、下記の様に多くの会員登録フォームやブログのコメントフォームで見かける、画像で表示されたゆがんだ文字列を入力してください。」というものです。
 
20140212_wp_4
※これが下記で紹介する「SI CAPTCHA Anti-Spam」の画面です。
 
 
これを設置することで、多くのコメントスパムを排除しながら、会員登録をさせるほどの手間もなくコメントをしてもらえる環境を提供できます。
 
これを実現できる具体的なプラグインとしては、「SI CAPTCHA Anti-Spam」「Captcha」があります。
 
「SI CAPTCHA Anti-Spam」は、有名で多くの方が導入しているプラグインで実績十分です。ただ、多くの利用者があるだけに、これを破る方法も研究されているようです。
詳しくは「SI CAPTCHA Anti-Spamを使って WordPressのコメントスパム対策をする」を参照してください。
 
 
「Captcha」は、このブログで導入しているプラグインですが、簡単な四則計算をさせる仕組みのものです。漢数字の利用もしますので、海外からの手動スパムもかなり排除できると期待できます。
詳しくは「Captchaを使って WordPressのコメントスパム対策をする」を参照してください。
 
 

コメントスパム対策のまとめ

 
コメントスパム対策をまとめると
 
 「Akismet」
 + (「Captcha」 or 「SI CAPTCHA Anti-Spam」)
 
ということになります。
 
「CAPTCHA」系のプラグインを入れてそもそものコメントスパムの投稿そのものを減らし、それでも投稿されてくるコメントスパムを「Akismet」を入れることでフィルタリングして排除していきましょう、ということですね。
 
コメントスパム対策もセキュリティ対策と同じように重要なポイントですので、しっかり対応をしていきましょう。
 
 

キャプチャって?「CAPTCHA」と「CAPTURE」

 
最後に、キャプチャって?ってことでお送りします。
 
CAPTCHA
『チャレンジ/レスポンス型テストの一種で、応答者がコンピュータでないことを確認するために使われる。』(「ウィキペディア」より)
 
CAPTURE
『コンピュータに表示される映像情報を静止画または動画ファイルとして取り込み保存するという行為のこと。』(「ウィキペディア」より)
 
よく見ていただければわかるのですが、つづりが違います。
 
そして、「CAPTURE」は「とらえる、つかまえる」といった意味の動詞が語源ですが、「CAPTCHA」は『カーネギーメロン大学のルイス・フォン・アン、マヌエル・ブラム、ニコラス・J・ホッパー、IBMのジョン・ラングフォードによって 2000年に造られた。CAPTCHA という語は「completely automated public Turing test to tell computers and humans apart」(コンピュータと人間を区別する完全に自動化された公開チューリングテスト)の人為的頭文字である。』(ウィキペディアより)、とあるように造語だそうです。

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